タスクとスケジュールを管理する – その7 OneNote と Outlook の連携

■スケジュールを管理する■

前回まではタスク管理に焦点を当ててきました.今回はタスクと並んで重要なのはわかっちゃいるけど,面倒なスケジュールの管理を見ていこうと思います.

これまで僕はスケジュールを管理するために,手帳を使っていました.

スケジュール帳 (640x480)
写真1. 筏井職員のかつての手帳

しかし実際のところ,これを使いこなすことは非常に困難です.その困難の理由の一つはITとの相性の悪さでしょう.メールやグループウェアを使いながらスケジュールだけは手帳を使うというのは毎日が二重,三重入力の連続ということです.これはどう考えても大いなる矛盾です.結局いつの間にかスケジュールはPCで管理することになり,手帳はスケジューラではなく単なるノートとして持ち歩くことになるわけです.

■Outlookを活用して効率的に情報管理■

現在北陸支店では手帳を禁止し,代わりと言っちゃぁなんですが Outlook を活用しています.残念ながら Outlook も OneNote と並んであまり話題に上らない製品ですが,実はこいつも極めて洗練されたツールです.

そして,ここまで見てきた通り OneNote は凄く便利なツールではあるのですが,Outlook と連携することで,個人の作業は,さらに飛躍的に効率化されます.

■スケジュールとタスクを分離して考えるなかれ■

写真1を見ればお分かりのように,これまでスケジュールはスケジュールとして管理し,別のページ(あるいは別のツール)でToDoリストやノート,メモを管理するのが普通でした.だけど,これではスケジュールとタスク,その他メモ類が分散しているせいで,結局無駄に仕事とスケジュール管理に時間がかかっていて,その割には,作業の効率化が図れていないという大きな問題が残るのです.

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図1.OneNoteによるタスク管理&リアルタイム報告

これは前回ご紹介した日々の仕事を優先度分けして管理し,かつ報告になっているタスクマトリクスです.書いたメモはフラグを立てて,いつまでに作業を完了するのか期限を設定します.

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図2.Outlook によるスケジュール管理

タスクマトリクスで立てたフラグは,なーもしなくても,そのまま Outlook のスケジューラの下段に「仕事」として連携されてます.上段はスケジュール管理で,ご来客やお客様訪問の時間などが管理されています.当然ながら外出や来客の間はタスクをこなすために時間を使うことはできません.すなわち予定表とタスクは一見無関係のようで,実はひとつの時間を食いあうという競合関係にあるわけです.「金曜日までに提出します」と言いつつ,金曜日は終日外出する予定になっているのに,どうやって提出するの?みたいなことが起こるってことです.

だからスケジュールとタスクは分離して管理しちゃダメです.だけどまとめて考えるのは面倒だし時間がかかる.だから Outlook くんにやらせるのです.Outlook はそういうの超得意です.

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図3.Outlook によるメール管理

Outlook は個人の「メール」「スケジュール」「仕事」「連絡先」を管理するためのツールです.そして,こちらのメール管理画面の右側にはさらなる気の利いた「To Do バー」なるウィンドウがあります.その日のスケジュールとやるべき仕事が一覧になっています.これも自動的に表示してくれます.実際のところ,タスク管理上最も確認する機会の多いのが,この To Do バー ということになります.便利すぎて.

ということで,タスクマトリクスで立てたフラグは,このようにスケジューラやTo Do バーなど,色んなところに出てくることはおわかり頂けましたでしょうか.まじサイコーっす.

■アクセシビリティは重要■

OneNoteでメモし,立てたフラグは至る所からアクセス可能で,しかも,どこでタスクをチェック(完了)しても,ちゃんと連携しているというのは,感動的な便利機能です.

このアクセシビリティの高さは特筆に値すると思います.一度このタスクとスケジュールが同時にしかも自動的に管理されるシステム(システムといってもOneNoteとOutlookを使うだけ!)に慣れると,もうこんなことに時間をかけるのは,まっぴらごめんな気持ちになります.僕はタスク管理をするために仕事をしているのではありません.仕事(ルーチンワーク)をなるべく効率的に済ませて,「まだ手を出せていない新しい領域へチャレンジする時間」を1秒でも多く稼ぐためにタスク管理をしているんです.

「○○さんにメールを返信する」というメモをいちいち手帳のToDoリストに手書きで書き写すのではなく,Outlook のメーラーで,返信する必要のあるメールで,OneNote で行った作業と同じく,フラグするだけ(図3参照)です.これで OneNote のタスクと同じように Outlook のスケジューラやToDoバーに表示されます.

■個人の仕事だけ効率化してもダメ■

昨今 Life hacks の流行で仕事の仕方があらためて注目されていたりしますが,実は個人の作業だけを効率化しても,組織としての大きな業務効率化は望めません.なぜならば組織の業務効率化はタスクやスケジュールの管理以上に「コミュニケーション&コラボレーション」が大きなカギを握っているからです.

北陸支店では,このOneNoteという触媒を一つ入れることで,個人の業務を飛躍的に効率化しつつ,チームの情報共有や,コミュニケーションのあり方を根底から変えることに成功しました.ぜひ OneNote と Outlook で簡単に実現できる業務革新,皆さんもチャレンジしてみてください!

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